2017年 09月 03日
小川糸のエッセイから①~母との関係~占いに救われる~
杏砂です。
作家の小川糸。
毎日新聞「日曜くらぶ」でエッセイを書いています。
2017年3月12日の記事。
「母のこと 5」
著者は、母親との関係がよくなかったようです。
いわゆる毒親で小川はトラウマを抱えているようです。
その母親が亡くなってから、著者は様々思うところを立て続けに書いていました。
その5番目の記事。
以下「 」内は抜粋。
「どうしてこの親なのだろう、という漠然とした疑問が生まれたのは1年くらい前のことだった。
だって、子どもはどうしたって親を選べない。」
「ある日疑問が浮かんだ私は、思い切って占い師さんの元を訪ねた。
もともと占いをそれほど信じているわけでもない。
何でもいいから母から生まれた理由付けが欲しかった。」
「占い師さんは、前世で、私が母親に借りがあるのだと言った。
そうか、前世で私は何か母に助けてもらったのか。
前世のことを言われては、私はどうしようもない。そのことを言われて、私はすとんと納得してしまった。」
「更に占い師さんは、今の困難は、私の魂の最後の試験なのだと話してくれた。
もしもこの試験に合格できるなら、私の魂はもう輪廻転生することはなく、人間卒業になるのだという。」
この難関を突破できれば卒業だと著者はガッツポーズをしたそうです。
占いなのでその真偽は分からないけれど、そう考えるだけで救いだった、とも書いています。
「私は占い師さんの言葉で楽になり、母との問題を受け入れることができた。
何より、私は今、神様にテストされている、と思えるようになったことが収穫だった。
あの時、占い師さんの元を訪ねていなかったら、私はいまだに悶々とした日々を送っていただろう。」
このエッセイには、オカルトリテラシーの観点から注視すべき特徴が見え隠れしています。
つづく
by 7of9voyager
| 2017-09-03 07:12
| ドラマ・著述・文化に見るスピリチュアル