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小川糸のエッセイから①~母との関係~占いに救われる~

杏砂です。

作家の小川糸。
毎日新聞「日曜くらぶ」でエッセイを書いています。

2017年3月12日の記事。
「母のこと 5」

著者は、母親との関係がよくなかったようです。
いわゆる毒親で小川はトラウマを抱えているようです。

その母親が亡くなってから、著者は様々思うところを立て続けに書いていました。
その5番目の記事。

以下「 」内は抜粋。
「どうしてこの親なのだろう、という漠然とした疑問が生まれたのは1年くらい前のことだった。
だって、子どもはどうしたって親を選べない。」

「ある日疑問が浮かんだ私は、思い切って占い師さんの元を訪ねた。
もともと占いをそれほど信じているわけでもない。
何でもいいから母から生まれた理由付けが欲しかった。」

「占い師さんは、前世で、私が母親に借りがあるのだと言った。
そうか、前世で私は何か母に助けてもらったのか。
前世のことを言われては、私はどうしようもない。そのことを言われて、私はすとんと納得してしまった。」

「更に占い師さんは、今の困難は、私の魂の最後の試験なのだと話してくれた。
もしもこの試験に合格できるなら、私の魂はもう輪廻転生することはなく、人間卒業になるのだという。」

この難関を突破できれば卒業だと著者はガッツポーズをしたそうです。
占いなのでその真偽は分からないけれど、そう考えるだけで救いだった、とも書いています。

「私は占い師さんの言葉で楽になり、母との問題を受け入れることができた。
何より、私は今、神様にテストされている、と思えるようになったことが収穫だった。
あの時、占い師さんの元を訪ねていなかったら、私はいまだに悶々とした日々を送っていただろう。」

このエッセイには、オカルトリテラシーの観点から注視すべき特徴が見え隠れしています。

つづく



by 7of9voyager | 2017-09-03 07:12 | ドラマ・著述・文化に見るスピリチュアル

杏砂です。占い師です。    占い、霊能、心霊、スピリチュアル、オカルトから宗教、カルト教団まで、真偽・賛否の両面から考察します。占いとの付き合い方、人生との向き合い方、悩みの解決方法、自分を知るということを、読者の皆さまとともに考えていくサイトです。 信じる人、信じない人、両者に贈る提言批評型随想です。お楽しみください。


by 杏砂